予防歯科とは、虫歯になってから治療するのではなく「痛くなる前に予防する」という考え方です。そのためには、歯科医院でのプロフェッショナルケアと、自宅で行うセルフケアが大切です。
セルフケアだけでは、歯垢や歯石を完全に取り除くことができません。歯科医院で、定期的にPMTCや口腔内診査などの検診を受けていただき、虫歯や歯周病にならない健康な歯を維持していきましょう。
これまでの歯医者は、「痛くなったら治療する」事が主流でした。しかし、これでは悪い歯を削り続けてしまい最後には歯が残らなくなってしまいます。
欧米と比べると、お年を召された方の歯の残存本数には明確な差があります。
これは、「悪い歯を痛くなった時に治す」考え方と、「歯(口腔環境)が悪くならない様にケアする」考え方の違いにあるのです。
歯が虫歯等によって失われると身体的健康だけでなく、「食べたい物が食べられない」「栄養が足りてないから活力が落ちる」ことで、精神的にも落ち込んでしまい体全体の健康が失われることが多くあります。
歯・お口全体の口腔環境を良好な状態で維持し続けることで将来にわたって体全体の健康を維持できます。
より多くの歯を残すことが出来る「予防歯科」が最も重要な理由です。
1. 虫歯や歯周病など、お口の中のトラブルを未然に防ぐことで、お口だけでなく体全体の健康寿命が延びる。
2. 虫歯や歯周病等のトラブルを早期に発見できるので、治療の痛みも少なく、治療費用も少ない。
3. プロのケア技術でお口全体の審美性も向上し、口臭予防にもなる。
- 虫歯予防
- 歯周病の改善・予防
- 口臭予防
- 歯質の強化
- 審美性の向上
- スッキリ・爽快感
生涯を通して自分の歯で健康的な食生活を過ごせるかは、定期的なメンテナンスの質と回数が左右します。
子どもの頃からしっかりとプロのメンテナンスを受けることで、80 歳になっても自分の歯でしっかりと生活ができることが証明されています。
日本人の70歳の平均残存歯数は8本といわれています。それに比べて予防先進国のスウェーデンの残存歯数はなんと20本。じつに2.5倍もの差があります。
世界で最も予防歯科が進んでいるスウェーデンでは、歯医者への定期受診率が大人で80~90%、子供では100%なのです。また、同様に予防先進国のアメリカでも平均して70%と高い受診率です。
予防先進国では、「歯を守る」関心度が高いのに対し、日本では定期受診率は僅か6%。それは、歯は「予防して虫歯や歯周病を防ぐ」のではなく「虫歯になったら歯を削る」ものという考えがいまだに根強くあるからです。しかし、一度虫歯になった歯は再発を招くリスクが高く、再発した虫歯が周囲の歯に悪影響を及ぼしたり、歯周病を悪化させてしまいます。
ある調査では、定期的に歯医者でメインテナンスを受診している人は、そうでない人に比べ48歳までは総医療費が高くなるものの、それ以降は高齢になるほど歯・お口に掛かる医療費が安くなることがわかっています。
定期的に歯医者でメインテナンスを受ける事はコストが掛かると思われがちですが、実は定期的にプロのメインテナンスに通っている方が一生涯に掛かる治療費を抑えることが出来ます。
「3か月に1回の定期検診に来られる方」と「歯が痛くなったり、腫れたりしてから通院する方」の治療費を比較すると、80年間という長い年月の中で約3倍もの差(金額にして284万円)が出てしまいます。
また、お口の中が健康であると、全身的な病気のリスクが抑えられるということも証明されています。
お口のトラブル予防、生涯自分の歯で健康的な食生活を送るため、子どもの頃から定期的にプロのケアを受けましょう!